- コネクタ
今さら聞けない?電気のお話 ~定格電流~
コネクタを選ぶ上で重要なポイントとなる「定格電流」。
「そもそも定格電流とは何?」
「流せる電流値は、どのように決めているの?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
一緒に、定格電流について学んでいきましょう。
定格電流とは?
定格電流とは、「安全に流し続けられる電気の量(上限値)」です。
では、なぜ「定格(上限)」が必要なのでしょうか?
それは、「発熱」の問題に対応するためです。
物質の中には、電気の流れにくさ(抵抗)があります。この流れにくさによって熱が発生します。
電流が大きくなればなるほど熱も増え、部品が壊れる原因になります。
そのため、安全に使えるように電流の大きさには定格(上限)が決められているのです。
例えば、川の流れと、電流・電圧・抵抗の関係は似ています。流れる水量を「電流」、水位差によって生まれる水圧を「電圧」、岩などの障害物による水の流れにくさを「抵抗」に例えるとイメージしやすいのではないでしょうか。定格電流とは、川が氾濫せずに安全に流せる最大水量のようなもので、「この電流値までなら安全に流せます」という目安になります。
川で多くの水が流れると氾濫するように、過度の電流は発火に繋がってしまいます。
電流が大きくなりすぎることで熱が高くなると、プラスチック部分が溶けたり、性能が劣化したり、発火する恐れがあります。
これを防ぐため、電子機器・電子部品には安全性を確保するための安全規格が設けられています。
定格電流の安全規格
代表的な安全規格には、IEC(国際電気標準会議)が策定する国際規格があります。日本にはIECに準拠したJIS(日本産業規格)があるように、欧州にはEN規格、中国にはGB/T規格など、各地域・各国で規格が制定されています。
コネクタでは、温度上昇30K(ΔT=30K)を基準の一つとして定格電流を設定することが一般的です。「K」は「ケルビン」と読み、温度差を示す単位です。1Kは1℃の温度差に相当します。 温度上昇30Kとは、コネクタに電流を流した際、最も高温となる部分が周囲温度より30℃高い状態を表します。
このように共通の評価基準を用いることで、異なるメーカーの製品であっても、同じ条件で性能を比較・評価することができます。
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定格電流とコネクタの関係
例えば、スマホなど電子機器の充電を早くするには、電気の流れを良くして発熱を抑え、定格電流を上げる必要があります。
そのために、コネクタでは使用しているコンタクトの材料を工夫しています。
【工夫】
- 導電率の高い銅材を選定する
(銅材の種類:リン青銅、黄銅、チタン銅、コルソン銅、純銅など)
【ポイント】 導電率の高い銅材を採用することで導体抵抗を低減でき、 通電時の発熱を抑制することができます。
ただし、必要なばね性や機械強度とのバランスを考慮した材料選定が重要となります。 - コンタクトの導体断面積を大きくする
【ポイント】 電流経路となる導体断面積を大きくすることで抵抗値を低減でき、温度上昇を抑えながらより大きな電流を流すことが可能になります。
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いかがでしたか?定格電流の役割や世界共通の規格について理解が深まったのではないでしょうか。
次回もお楽しみに!

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