試験項目および目的
1. ずらし嵌合試験
基板対基板コネクタにおける嵌合作業のばらつきを考慮し、嵌合性の確認を行います。
2. 微加振試験
モバイル機器を持ち運ぶ際、微小な振動が繰り返され表面損傷(摩耗)が生じます。そうした状況にも対応するため、接触信頼性の確認を行います。
3. 落下試験
落下による衝撃を加えたときの部品性能の確認を行います。スマートフォンやウェアラブル機器の使用時に、誤って落下させてしまうことを想定しています。
4. エージング試験
コネクタを搭載する装置の構造上、嵌合したFPC/FFCが可動するような場合でも、接触が正しく行われているかの確認を行います。
●ワンポイント用語解説●
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エージングとは?
英語の「年をとること、時を経ること」から派生して、機械や電子機器を出荷する前に行う稼動試験や、使用開始前の慣らし運転、長時間負荷をかけ耐久性や耐用性を評価する試験などもエージング試験と言います。
5. 加熱中輪郭度測定
リフロー時の、熱に対するコンタクトテール(基板接地面)位置の挙動を確認します。
6. 複合振動試験
車が走行する際の振動に加え、低温(収縮)と高温(膨張)の繰り返し変動への耐性の確認を行います。
7. 粉塵試験
車に搭載される部品に対し、塵埃の多い環境でも部品が正常に機能するかの確認を行います。
8. 耐候性試験
太陽光に近似した光源を照射し、自然環境に起因する劣化の確認を行います。
9. はんだ剥離強度試験
嵌合離脱やコネクタの操作等を行った際の力で、はんだ付けに問題ないかの確認を行います。
10. 防水試験(各種)
屋外で使用する機器に搭載した場合の防水効果の確認を行います。
◆理解度確認クイズ◆
Q. コネクタは信頼性の確認をするために、搭載される機器や製品仕様によって特殊な評価試験を実施しますが、右の画像は何の試験の様子でしょうか?
1~10の中からお答えください。
- ずらし嵌合試験
- 微加振試験
- 落下試験
- エージング試験
- 加熱中輪郭度測定
- 複合振動試験
- 粉塵試験
- 耐候性試験
- はんだ剥離強度試験
- 防水試験
- A. 1.ずらし嵌合試験:基板対基板コネクタにおける嵌合作業のばらつきを考慮し、嵌合性の確認を行います。
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コネクタの豆知識 記事一覧
vol.6 評価試験の話(特別編)
vol.10 基板対基板コネクタをもっと知ろう ~様々な特長~
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