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コネクタ

FPC/FFC用コネクタの進化

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FPC/FFCの嵌合方式や実装形態、フレキの形状には様々なタイプがあるのをご存じですか?Non-ZIF、ZIF、ワンアクションロック、DIP、SMT、耳付き、切り欠き付きなど、FPC/FFC用コネクタの進化と用語について、図解付きで分かりやすくご紹介します。

 

京セラ製FPC/FFC用コネクタ「誕生から現在に至るまでの歴史」を知りたい方はこちら

 

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FPC/FFCの様々な嵌合方式

過去から現在に至るまで、ロック構造の改善改良がおこなわれ、様々な嵌合方式が誕生してきました。例えば、作業性が良くコストを抑えられるNon-ZIFタイプや、挿入時に力が不要なZIFタイプ、最近では1回の操作(ワンアクション)だけでロックが完了するワンアクションロックタイプが開発されてきました。

 

各名称をクリックすると、その製品検索ページに遷移します。

  • Non-ZIF:ZIFの構造を持たないコネクタで、FPC/FFCをコネクタに差し込む際、挿入力が必要です。
  • LIF:嵌合力を低く抑える構造です。LIFは、Low Insertion Forceの略です。
  • ZIF:アクチュエータを操作してFPC/FFCを挿抜します。挿抜力を低減したコネクタです。ZIFは、Zero Insertion Forceの略です。
  • スライドロック:スライダーをスライドさせることでロックを解除し、FPC/FFCを挿抜するタイプのコネクタです。
  • フロントフリップ:アクチュエータがFPC/FFC挿入口側にあるコネクタです。
  • フリップロック:アクチュエータを「フリップ(さっとひっくり返す/軽くはじく)」することで、FPC/FFCを挿抜できるコネクタです。
  • バックフリップ:アクチュエータがFPC/FFC挿入口の後ろ側にあるコネクタです。
  • ワンアクションロック:FPC/FFCを挿入する1回の操作(ワンアクション)だけでロックが完了するタイプのコネクタです。 一般的なZIFタイプのFPC/FFC用コネクタでは、嵌合作業時①ロック部を開ける②FPC/FFCを挿入する③ロック部を閉める3回の操作(3アクション)が必要です。

FPC/FFCの様々な嵌合方式

実装形態の変化

DIPからSMTが主流に

実装形態の変化

ワンポイント用語解説ワンポイント用語解説

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DIPとは?
DIPとは、部品のはんだ付け端子を基板に開けた穴に挿入して実装する方法です。

特徴

  • 基板に空けた穴に端子が貫通するため、外部からの力に強い
  • 小型化、高密度実装が困難
  • 基板の両面を占有する

 

SMTとは?
SMTとは、はんだを基板表面に塗り、部品を配置し、リフロー炉ではんだを溶かして実装する方法です。Surface Mount Technologyの略で、表面実装とも呼ばれます。

特徴

  • 表面実装のため、外部からの力はDIPタイプに比べると弱い(固定金具が必要)
  • 小型化、高密度実装が可能
  • 基板の表面だけの実装となり、裏面も利用可能

 

ダウンサイジング化

1.25mmピッチから0.2mmピッチへ小型化するにつれ、ライトアングルタイプの配列はインライン配列から千鳥配列に変わっていきました。

コンタクトピッチ(極間隔)

1.25mm

1.0mm

0.8mm

0.5mm

0.4mm

0.3mm

0.2mm

インライン配列

千鳥配列

配列

FPC/FFC (フレキ)形状の変化

以前はストレート形状が一般的でしたが、水平方向のフレキ保持力強化のため改良され、耳付き/切り欠き付き仕様が追加されていきました。それにより、フレキ引き回し強度も向上しました。

FPC/FFC形状の変化

作業の工数削減を目指して

ワンアクションタイプの説明

ワンアクションで嵌合完了

これまでのロック付FPC/FFCコネクタでは、FPC/FFC挿入前後にロック操作を行う必要があるため、作業員による組み立て作業が一般的でした。

そこで開発されたのがワンアクションロックタイプのコネクタです。FPC/FFCを挿入する1つの動作(ワンアクション)だけで自動でロックがかかる良好な作業性を実現し、組み立て時の操作工数を3分の1に削減することができました。

また、製造現場では産業用ロボットによる工程の自動化が進んでいます。京セラ製ワンアクションロックタイプコネクタは、産業用ロボットによる工程の自動化にも対応しています。

 

ワンアクションロックタイプ 製品検索

高速伝送対応FPC/FFC用コネクタの開発

高速伝送

自動車は年々進化しています。例えば、先進運転支援システム(ADAS)やコネクテッドカーなど、車載機器の高性能化はとどまるところを知りません。多くのセンサが搭載され、膨大なデータが高速でやり取りされるようになりました。それに伴い、車載機器に搭載されるコネクタにも高速伝送対応が求められます。

こうした背景から、車載インフォテインメント(IVI)や車載カメラ、レーダーなどに適したコネクタとして、振動や高温などの厳しい条件下での動作だけでなく、高速伝送にも対応した製品が開発されるようになりました。

 

高速伝送対応FPC/FFC用コネクタ 製品検索

お問い合わせ

理解度確認クイズ

Q1.コネクタのはんだ付け端子を基板に開けた穴に挿入して実装する、古くから使われている方法は次のうちどれでしょう?
 ①DIP ②DIY ③SMT

Q2.最近よく使われるようになったロック形式で、アクチュエータがFPC/FFC挿入口と逆側にあるロックの呼び方はどれでしょう?
 ①バックフリップ ②Non-ZIF ③フロントフリップ

 

答え
  • A1.① 解説:①DIPとは、部品のはんだ付け端子を基板に開けた穴に挿入して実装する方法です。 ②DIYは「Do It Yourself」の略で、自分自身で何かを作ったり修繕したりすることを言います。 ③SMTとは、表面実装のことです。
  • A2.① 解説:①バックフリップとは、アクチュエータがFPC/FFC挿入口の後ろ側にあるコネクタです。 ②Non-ZIFとは、FPC/FFCをコネクタに差し込む際、挿入力が必要な構造、もしくはその構造を持ったコネクタのことです。 ③フロントフリップとは、アクチュエータがFPC/FFC挿入口側にあるコネクタです。

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コネクタの豆知識 記事一覧

vol.1 コネクタとは?

vol.2 用語から学ぶ

vol.3 インシュレータの話

vol.4 コンタクト(端子)の話

vol.5 評価試験の話(基礎編)

vol.6 評価試験の話(特別編)

vol.7 京セラ製FPC/FFC用コネクタの歴史

vol.8 FPC/FFC用コネクタの進化

vol.9 基板対基板コネクタの基礎知識

vol.10 基板対基板コネクタをもっと知ろう ~様々な特長~

 

関連リンク

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