コネクタとは
電子機器や電子部品に使用される電気をつなぐ部品のことを言います。
例えば、機器と機器をつないだり、機器内の基板とモジュールをつないで電気を通します。
コネクタの役割
- 生産性の向上
各基板(ユニット)を別工程で生産した後、最終工程においてコネクタで接続を行うことで生産効率が上がります。 - 修理や交換が可能
装置や部品が故障・破損(破壊)した場合でも、部分的な交換で修理が可能となります。 - 拡張することが可能
モジュールを取り替えてアップグレードすることが容易にできます。
コネクタの種類
コネクタは、大きく分けて2つの種類に分けられます。 電気をつなぐ役割に加えて機構部品でもあるコネクタは、接続されるものにより形状が異なります。
外部接続用コネクタ:機器間の接続
モジュラーコネクタ、電源用コネクタ、カードコネクタなど
内部接続用コネクタ:機器内の配線やユニットとの接続
基板対基板コネクタ、FPC/FFC用コネクタ、カードエッジコネクタ、シールドコネクタ、電線対電線/基板コネクタなど
コネクタの分類
規格品 (デジュリスタンダード) |
標準化機関等で決められた寸法、製品仕様に全て合致した製品 |
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標準品 (デファクトスタンダード) |
標準化機関で決められた規格ではなく、市場における競争などにより広く採用された製品 |
オリジナル品 | 各社独自に製品を開発した後、汎用とした製品 |
カスタム品 | 客先の仕様に合致した客先限定の製品 |
こぼれ話 ~京セラコネクタの歴史~
京セラのコネクタ事業は、1947年にエルコ・インターナショナル・コーポレーション※創始者のベンジャミン・フォックスが創案したオス・メス同形のコンタクトコンセプトから始まりました。
このコンセプトはコネクタの概念を覆すもので、一対のフォーク状のコンタクトが十字形に嵌合し、4面で接触するという画期的な構造で、なめらかな嵌合面と大きなワイピングアクション面をつくりだすことを可能にしました。この仕組みは電気的瞬断や振動、衝撃によるトラブルを解決し、コネクタにとって一番重要な接触信頼性を格段に向上させました。
その後、世界大手のコンピュータメーカーや飛行機などの信頼性が重視される多数の機器にご採用頂くようになりました。 アメリカのMILが、この製品のために新規格 MIL-C-28731を設けたことからもその信頼性の高さがうかがえます。
※エルコ・インターナショナル・コーポレーション…京セラ電子部品事業本部が事業統合する前、コネクタ製品を取り扱っていた京セラコネクタプロダクツ株式会社(旧京セラエルコ株式会社)の前身。
◆理解度確認クイズ◆
Q1. 次のコネクタの役割の中で、誤っているものはどれ?
①生産性の向上 ②電気を蓄える ③修理や交換が可能 ④拡張することが可能
Q2. コネクタ事業を始めるきっかけとなった製品が発明されたのは何年でしょう?
①1947年 ②1964年 ③2017年
- A1.② 解説:「電気を蓄える」はコンデンサの役割。
- A2.① 解説:②1964年はエルコ・インターナショナル・コーポレーションの日本支社が設立した年、③2017年は電子部品事業本部が事業統合した年。
京セラ電子部品公式マスコットキャラクターえれたん