水晶振動子のマッチング
お客様がご使用になるICと周辺回路の設計(負荷容量C1,C2、フィードバック抵抗Rf、ダンピング抵抗Rdの設定、パターン配線容量)が不適切な場合、動作不良などを発生する場合があります。
●ワンポイント用語解説●
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水晶振動子とは?
水晶振動子は、単体では動作しない「受動部品」です。そこで、水晶に電圧を加えるとひずみ・振動が発生する圧電現象を利用して、様々な電子機器をコントロールします。 圧電現象で発生した機械振動を電気信号に変えて周波数を得るには、振動子を発振させて周波数を継続的に作り出す発振回路が必要になります。 水晶振動子に発振回路を組み合わせたクロック用発振器についてはこちら
周辺回路の設定によって、どんな問題や現象になるのでしょうか?
周辺回路の影響
回路の負性抵抗と振動子共振抵抗との関係
回路の負性抵抗が下記の条件を満たしていない場合、不発振や、異常発振の原因になります。
発振開始条件:RL※ <| -R |
発振定常状態:RL※= | -R | ※RL:水晶振動子の負荷時共振抵抗
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回路の負性抵抗とは
マイナスの抵抗値を持つ電子回路は、電圧を増やすと通常とは逆に電流が減少する回路です。このような回路を「負性抵抗」のある回路と言います。水晶発振回路では、水晶の持つ抵抗分を相殺するだけの負性抵抗(ーR)があると、水晶が発振し続ける状態が現れます。その結果、水晶が発振する現象が持続します。つまり、負性抵抗が水晶の抵抗を打ち消すことで、水晶が安定して振動し続けることができるということです。
周辺回路定数の影響
一般的に回路の負荷容量やダンピング抵抗の影響は下記の通りです。適切な設定でないと、周波数ずれなどの影響でご使用のICが「最適なパフォーマンスが得られない」、「動作異常になる」など、問題になる場合があります。
回路の設計状態によって、周波数や負性抵抗が変化し、正常な動作をしない場合がございます。 最適な回路設定のために是非京セラの回路マッチングサービスをご活用ください。
回路マッチングサービスによる設計サポートのご紹介
お客様に安心してご使用いただくために
京セラのタイミングデバイスを安心してご使用いただけるよう、世界の各エリアにテクニカルサポートセンターを設置して回路マッチングのサービスを提供しております。
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メリット
- マージンのある安定した発振回路定数のご提案
- 発振の起動時間の改善
- 素早く柔軟な設計サポート