開発の背景
京セラのSheltap®(電線分岐コネクタ)は高い信頼性を強みに、自動車のオプションパーツ接続に貢献してきました。ここに近年、自動車の燃費向上、車両軽量化への取り組みにより、銅電線の細線化に加え、新たにアルミ電線が車両に導入されつつあります。Sheltap®はこのアルミ電線に対応する事で、自動車業界における環境活動への取り組みに貢献したコネクタとなります。
電線分岐コネクタブランドのご紹介
Sheltap®とは京セラ電線分岐コネクタシリーズの製品ブランドです。自動車市場で求められる高い信頼性を実現した製品群です。折り曲げた形が二枚貝(Shell)に似ていること、Share(分配)、Electro(電気)、Tap(タップ)を組み合わせた造語です。
「Sheltap」は、京セラ株式会社の登録商標です。
製品仕様
9715シリーズ 防水タイプ | 9215シリーズ 防滴タイプ | 9215シリーズ 非防水タイプ | |
製品写真・カタログ | カタログ(PDF/436KB) |
カタログ(PDF/1.6MB) |
カタログ(PDF/1.6MB) |
防水レベル | IPX9K/JASO D616 | IPX7 | -(非防水) |
対応電線:サイズ※2 ※2詳細な電線仕様はお問い合わせください |
アルミ電線:0.5~0.75sq 銅電線:0.3~0.5sq |
アルミ電線:0.5~0.75sq 銅電線:0.5~0.75sq |
銅電線:0.13~1.25sq |
製品サイズ W×L×H(嵌合状態)(mm) | W: 22.7×L: 21.0×H: 8.8 | W: 24.1×L: 24.9×H: 10.3 | W: 22.3×L: 20.8×H: 10.3 |
定格電流/定格電圧 | 10A、125V | 10A、125V | 10A、125V |
使用温度範囲 | -40℃~85℃ | -40℃~80℃ | -40℃~80℃ |
独自構造による接触不良対策 |
対応 | 対応 | 対応 |
電線保護構造による断線対策 | 対応 | 対応 | 非対応 |
防水構造による腐食対策 |
対応 | 非対応 | 非対応 |
取り扱い説明動画
Sheltap®の取り扱いについて動画でわかりやすくご紹介します。
左:9715シリーズ 右:9215シリーズ
高い防水性 9715シリーズ
9715シリーズは、独自のハウジングロック構造とシール材の組み合わせで、自動車部品ワイヤハーネスコネクタの試験方法「JASO D616」の高圧洗浄や高温放置試験などの条件をクリアし、高い防水性と信頼性を実現しました。 高い防水性を実現したことで、車室外のメインハーネスから電線を直接分岐させることが可能となり、車室外のアフターパーツ取付において作業時間の削減及び、取り付け位置の自由度向上に貢献したコネクタです。
用途
車両軽量化への貢献
細線やアルミ電線へ対応し、車載ハーネス重量の削減に貢献します。
9715シリーズは、自動車ハーネスで一般的に使用されている銅電線はもちろん、車両軽量化により注目されているアルミ電線にも対応した電線分岐コネクタです。
アルミ電線と銅電線には導電率に違いがあり、同じ電流を流すためには、1サイズアップした電線を使用する必要があります。(例:0.5sqの銅電線と同じ電流を流すためには、アルミ電線は0.75sqにする必要があります。)しかしながら1サイズアップした電線を使用する場合でも約60%※の重量となり、車両の軽量化に貢献することができます。
※電線被覆サイズにより前後します。