リフローはんだ付け

積層セラミックチップコンデンサ使用上の注意事項
実装上の確認事項
はんだ付け条件
リフローはんだ付け

はんだ付け条件(予熱温度、はんだ付け温度及びそれらの時間)は、カタログ又は納入仕様書に規定された範囲内で使用してください。

カタログ又は納入仕様書に規定した範囲を超えて使用すると、熱ストレスによってコンデンサ内部にクラックが生じ、信頼性を損なう場合があります。 特に、はんだ付けの際、急熱急冷や局部過熱はクラック発生に至る場合があります。次の推奨例を参考に使用してください。

リフローはんだ付けの推奨温度プロファイルの例
ΔT:許容温度差(コンデンサ表面温度)

備考:鉛フリーはんだは、Sn-Pb共晶はんだの場合に比べて、完全に液体状態になる温度(液相点)が高いため、使用するはんだによってはんだ付け温度に対するコンデンサの耐熱性を事前に確認してください。

はんだ付け時間が長すぎる場合やはんだ付け温度が高すぎる場合は、端子電極食われが発生し、端子電極固着力低下、静電容量の減少などの原因となります。

コンデンサ(3216サイズ以下)では、チップ立ち(ツームストーン又はマンハッタン現象)に対して配慮してください。

チップ立ちを防ぐ対策としては、ランド寸法を小さくする、予熱をする、はんだペースト塗布量を少なくする、コンデンサ接着時の位置ずれを小さくする、はんだ付け時のコンデンサ両端子電極の熱の不均衡を小さくするなどがありますので十分検討ください。

基板に、はんだペーストを塗布してからコンデンサを装着するまでの時間をできるだけ短時間にするようにしてください。

基板にはんだペーストを塗布してからコンデンサを装着するまでの時間が長すぎる場合、はんだペーストの表面が乾燥し、膜はり状態になり、著しくはんだ付けを劣化させる場合があります。

適正なフィレット形状になるように、はんだ塗布量を適正範囲にしてください。

はんだ塗布量が過剰になると、リフローはんだ付け時のはんだ量が過多となり、はんだの収縮応力によって機械的・熱的ストレスを受けやすく破損、クラック及び割れの原因となります。また、はんだ塗布厚が過少になると、端子電極固着力が不足し、接続不良及びコンデンサ脱落の原因となり、回路の信頼性に影響を及ぼす場合もあります。フィレット形状の代表例を次に示します。

[3216 (316)サイズ以下の場合のフィレット形状例]/[3216 (316) サイズを超える大形品の場合のフィレット形状例]

備考:適正なフィレット高さは、コンデンサの高さの1/3~2/3、又は0.5 mmのいずれか小さい方の値を推奨します。
サイズの異なる部品を混載する場合は、部品サイズ及び高さだけでなく、ランドパターン、マスクサイズ(面積、厚さ)などを考慮して、はんだ量をコントロールする方法があります。
極小部品については、弊社にご相談ください。

はんだ材料は、次の事項を考慮して選定してください。

はんだ材料が適切でない場合、はんだボールなどの発生の原因となる場合があります。

  • 組成がSn-Zn系の鉛フリーはんだを使用すると、使用環境によっては絶縁抵抗を劣化させる場合があります。

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