市場の傾向
5G通信を支える重要な役割として、有線のバックボーンがクローズアップされています。
特に5Gネットワークとつながるコアネットワーク、サーバ、データセンターでは、通信の情報量増大に伴うバックボーンのデータ伝送速度アップ(100G / 400G / 800Gbit/secへの対応)が必要となり、大容量伝送を支える光モジュールの需要が増大しています。
こうした状況下で、水晶デバイスには【高周波・低ノイズ・小型】といった特性が求められ、その要求に応えるべく小型差動出力発振器を開発しました。
●ワンポイント用語解説●
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バックボーンとは?
大規模な通信ネットワークにおける高速・大容量のネットワーク回線です。通信事業者間や拠点間、国家間などで使用され、基幹回線網とも呼ばれます。
差動出力発振器とは
CMOS出力発振器と差動出力発振器の違い
CMOS出力発振器が1波出力であるのに対し、差動出力発振器は2波出力です。
その2本の信号レベルの差が、論理値(+ or -)を決定します。
差動出力発振器のメリット
大容量伝送が可能
低電圧動作のため信号の立上り・立下り時間が非常に早く、高周波化が可能です。すなわち、大容量伝送が可能となります。
ノイズに強い
ノイズが印加された場合でも、レシーバ側では相殺されます。つまり、ノイズに強いです。
●ワンポイント用語解説●
ノイズに強いとは?
電子ノイズや温度冷却用ファンからのノイズによって、発振器からの信号が乱れてしまうことがあります。ノイズが多いと通信エラーや信号伝達の遅延が発生し、低容量・低速通信になってしまいます。
そうしたノイズに強いことで信号が乱れにくく、高速・大容量通信が可能になります。
用途
5G基地局、ネットワーク通信、光モジュール、サーバ、データセンター
京セラの新しい小型差動出力発振器
差動・小型・高周波・低ノイズを実現
周波数 | 100 / 125 / 156.25MHz |
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周波数安定度 | 詳細についてはお問い合わせください |
動作温度範囲 | -40 ~ +85℃ -40 ~ +105℃ |
出力形態 | LV-PECL / LVDS / HCSL Vdd : 1.8V※ / 2.5V / 3.3V ※1.8V対応はLVDS/HCSLのみ |
ジッタ | 0.05ps typ. LV-PECL 156.25MHz @BW:12K ~ 20MHz |
外形 | 2.0x 1.6mm / 2.5x2.0mm / 3.2x2.5mm |
量産予定:CY25. 1月以降
サンプル対応中です。
データは全て京セラ調べ