概要
高耐熱・高速伝送対応の特長に加え、「誤嵌合防止機構」を採用しています。
誤嵌合防止機構とは、FPC/FFCの挿入が正しくないとアクチュエータが閉まらない構造です。
誤嵌合防止機構および、アクチュエータ(開閉部)に嵌合状態が確認できる窓を設置することで、目視または自動光学検査(AOI)のどちらでも嵌合不具合の判別が容易になり、不良品の市場流出防止に貢献します。
●ワンポイント用語解説●
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AOIとは?
Automated Optical Inspectionの略。自動化された光学検査。電子機器の製造工程などで使用される外観検査方法。
開発の背景
高速伝送対応のコネクタが必要な理由
自動車のエレクトロニクス化は年々進化しています。
例えば、先進運転支援システム(ADAS)やコネクテッドカーなど、車載機器の高性能化はとどまるところを知りません。多くのセンサが搭載され、膨大なデータが高速でやり取りされるようになります。それに伴い、車載機器に搭載されるコネクタにも高速伝送対応が求められるようになりました。
こうして、車載インフォテインメント(IVI)や車載カメラ、レーダーなどに適したコネクタとして、振動や高温などの厳しい条件下での動作だけでなく、高速伝送にも対応した本製品(6892シリーズ)を開発しました。
特長
広範な温度範囲に対応
-40℃から+125℃まで、車載機器に求められる高温・耐熱仕様に対応しました。
民生機器用途など、+105℃仕様の汎用タイプもご用意しています。
「V-by-One®HS」に対応
3.75Gbps伝送可能な高速インターフェース規格「V-by-One®HS」に準拠する高速伝送を実現しました。
不良品の市場流出を防止
アクチュエータの両端に嵌合状態が確認できる窓を設置。 さらに、FPC/FFCが正しく挿入されていない場合、アクチュエータがロックされない誤嵌合防止機構にすることで、目視またはAOIで嵌合不具合の判別が容易になりました。
左:アクチュエータの両端に設けた窓から嵌合状態を確認可能 右:正しく挿入されていない場合、アクチュエータがロックされない
自動挿入にも対応
ロボットによる自動挿入に適したアクチュエータの操作性を実現し、製造工程における作業効率化に貢献します。(動画音声なし)
「V-by-One」および「CalDriCon」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。