フラックスの選定
フラックスはコンデンサの性能に重要な影響を及ぼす場合があるので、使用する前に次のことを確認する必要があります。
フラックス塗布量
コンデンサを基板にはんだ付けする際のフラックスは、必要最小限の量を薄く均一に塗布してください。
フローはんだ付け時には、はんだ付け性を良くするためにフラックスを塗布しますが、このフラックス塗布量が多い場合、フローはんだ付け時にフラックスガスが多量に発生し、はんだ付け性を阻害する場合もあります。
フラックス塗布量を最小限にするために、発泡方式を推奨します。
塩素含有量
酸性の強いものは使用しないでください。
フラックスはハロゲン系物質含有量が0.1wt%(塩素換算)以下のものを使用してください。
フラックスの活性化のために添加されているハロゲン系物質含有量が多いとき又は酸性の強いものを使用すると、はんだ付け後の残さが多くなり、リード線、端子電極の腐食やコンデンサ表面の絶縁抵抗低下の原因となる場合があります。
フラックスの種類
水溶性フラックスを使用される場合は、十分な洗浄を行ってください。
水溶性フラックスは、洗浄不足によりコンデンサ表面の絶縁抵抗を低下させる場合があります。
水溶性フラックスの残さは、湿気にも溶けやすい性質があり湿度の高い場合にはコンデンサ表面に付着した残さによって絶縁抵抗が低下し、信頼性に悪影響を及ぼす場合があるので、水溶性フラックスの選択の際は、洗浄方式や装置の能力などを十分に考慮してください。
また、洗浄、すすぎなどに水又は温水を使用した場合、乾燥が不十分であると基板とコンデンサとの隙間などに水滴が残り、マイグレーションが発生する原因になる場合があります。乾燥には十分な配慮が必要になります。
Sn-Zn系はんだは実装温度の低温化という観点では優れたはんだでありますが、耐湿度という観点では決して高信頼性のはんだではありません。 また、積層セラミックコンデンサにおいては、絶縁抵抗劣化につながる可能性があります。 Sn-Zn系のはんだをご使用になる前に必ず弊社までお問い合わせください。