交流(AC)耐電圧試験

積層セラミックチップコンデンサ使用上の注意事項
設計上の確認事項
電気的要因における確認事項
交流(AC)耐電圧試験

交流1次側電磁障害防止用として使用されるコンデンサの交流(AC)耐電圧試験では、試験条件(電圧、時間、波形)が規定されています。

  1. (1) コンデンサの受入れ検査及び(又は)使用機器の組立て工程でAC耐電圧試験を行う場合は、試験条件(電圧、時間、波形)が規定された範囲内であることを確認してください。
    規定された電圧及び(又は)試験時間を超えると、耐電圧不良になる場合があります。
  2. (2) 交流耐電圧試験を行なう場合は、規定された電圧波形であることを確認してください。
    特に正弦波形での規定の場合に、規定の実効電圧値の√2倍以上の波高値が印加されないようにしてください。
    コンデンサの誘電体材料又は耐電圧試験器によっては印加電圧波形がひずみ、試験器に表示された実効電圧値の √2倍以上の波高値が印加される場合があります。
    1000Vrmsの正弦波電圧に対して波形がひずむ例を示します。
    正弦波形の場合(1414V.0-P)/ひずみ波形の例1(2000V.0-P)/ひずみ波形の例2(2800V.0-P)
  3. (3) 交流耐電圧試験での規定の電圧を印加する場合は、コンデンサの端子と試験器を確実に接続した後、規定の電圧をゼロクロススタートで印加してください。
    接続が不完全で火花放電が発生したり、ゼロクロススタート方式でない試験装置で電圧を印加した場合には規定の試験電圧を超える異常電圧が発生する場合があります。
    ゼロクロススタートの場合/ゼロクロススタートではない場合

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