温度変化によるコンデンサの特性
積層セラミックチップコンデンサ使用上の注意事項
設計上の確認事項
耐候性要因における確認事項
温度変化によるコンデンサの特性
コンデンサは温度変化によって、電気的特性が変化します。
機器内の温度変化要因を確認し、温度変化に見合った定格などの選定が必要になります。
機器内の温度変化は、次の場合に発生します。
- (1) 季節要因がある。冬期と夏期。
- (2) 1日の中での温度変化がある。昼と夜。
- (3) 機器の稼動モードか、待機モードかで機器内の温度変化が起きる。
- (4) コンデンサの周囲部品からの放射熱及び伝導熱などによって高温となる。
コンデンサの電気的特性は使用温度によって変化します。
静電容量以外の電気特性については下記のような傾向があります。
- (1) 高温時 :静電容量が小さくなる。
高周波領域で等価直列抵抗が大きくなる。
絶縁抵抗が低くなる。 - (2) 低温時 :静電容量が小さくなる。
低周波領域で等価直列抵抗が大きくなる。
コンデンサには、温度依存性を持った比誘電率の誘電体磁器を使用しているので、使用温度範囲が広い場合は、 静電容量が大幅に変化する場合があります。
静電容量を確保するためには、次のことを推奨します。
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- (1) 機器の設計において、部品の選定や配置により、コンデンサの実動作使用温度の変化を小さくして、
温度による静電容量変化率をおさえる。 - (2) 温度特性は、周囲温度が定格温度以下であっても、温度が変化すると、静電容量も変化する場合があります。
したがって、時定数回路など静電容量許容範囲の狭い回路に使用される場合には、以上のことに加えて
直流電圧特性や静電容量の経時変化も考慮した上で、コンデンサを選択してください。