取付け箇所の設計(ランドパターンの設計)

積層セラミックチップコンデンサ使用上の注意事項
実装上の確認事項
プリント配線板設計仕様
取付け箇所の設計(ランドパターンの設計)

コンデンサを基板に取り付ける際、使用するはんだ量(フィレットの大きさ)は、取付け後のコンデンサに直接的な影響を与えるので、十分な配慮が必要になります。適正はんだ量の確保のため、ランドパターン寸法が適正かを確認する必要があります。

はんだ量が多くなる程、素子に加わるストレスも大きくなりコンデンサの割れなどの原因になるので基板のランド設計に際しては、はんだ量が適正になるように形状及び寸法を設定する必要があります。
はんだ量が過少になると、端子電極固着力が不足し、コンデンサの脱落の原因になり、回路の信頼性に影響を及ぼす場合もあります。
はんだ量が過多にならないような推奨ランドパターン寸法を次に示します。

静電容量温度特性(B、X5R)の例/静電容量温度特性(F、Y5V)の例

(単位: mm)

         
形式
コード
製品サイズ
推奨ランドサイズ
JIS
EIA
L
W / T
a
b
c
02
0402 01005 0.4 ± 0.02 0.2 ± 0.02 0.13 ~ 0.20 0.12 ~ 0.18 0.20 ~ 0.23
03
0603 0201 0.6 ± 0.03 0.3 ± 0.03 0.20 ~ 0.25 0.25 ~ 0.35 0.30 ~ 0.40
0.6 ± 0.05 0.3 ± 0.05
0.6 ± 0.09 0.3 ± 0.09 0.23 ~ 0.30 0.25 ~ 0.35 0.30 ~ 0.45
05
1005 0402 1.0 ± 0.05 0.5 ± 0.05 0.30 ~ 0.50 0.35 ~ 0.45 0.40 ~ 0.60
1.0 ± 0.15 0.5 ± 0.15 0.40 ~ 0.60 0.40 ~ 0.50 0.50 ~ 0.75
1.0 ± 0.20 0.5 ± 0.20
105
1608 0603 1.6 ± 0.10 0.8 ± 0.10 0.70 ~ 1.00 0.80 ~ 1.00 0.60 ~ 0.90
1.6 ± 0.15 0.8 ± 0.15 0.80 ~ 1.00 0.80 ~ 1.00 0.80 ~ 1.10
1.6 ± 0.20 0.8 ± 0.20
1.6 ± 0.25 0.8 ± 0.25
21
2012 0805 2.0 ± 0.10 1.25 ± 0.10 1.00 ~ 1.30 1.00 ~ 1.20 1.00~ 1.45
2.0 ± 0.15 1.25 ± 0.15 1.00 ~ 1.30 1.00 ~ 1.20 1.25~ 1.55
2.0 ± 0.20 1.25 ± 0.20
316
3216 1206 3.2 ± 0.20 1.6 ± 0.15 2.10 ~ 2.50 1.10 ~ 1.30 1.40 ~ 1.90
3.2 ± 0.20 1.6 ± 0.20 2.10 ~ 2.50 1.10 ~ 1.30 1.60 ~ 2.00
3.2 ± 0.30 1.6 ± 0.30
32
3225 1210 3.2 ± 0.30 2.5 ± 0.20 2.10 ~ 2.50 1.10 ~ 1.30 1.90 ~ 2.80

注:JISC6950-1 情報技術機器―安全性―第 1 部:一般要求事項 のように機器の安全規格で基礎絶縁の沿面距離が2.5mm以上必要な場合があります。そのため,安全規格認定品の場合のa寸法は3.0~3.5mm を推奨します。 また,安全規格認定品の場合,ランド間にスリットを入れたり,洗浄するなどの沿面放電に対する配慮をしてください。

共通ランドに2個以上の部品を取り付ける場合は、ソルダーレジストでそれぞれの部品用の専用ランドになるよう分離する必要があります。
下記に避けたい事例及び推奨事例を示します。

項目
避けたい事例
パターン分割による改善事例
リード付部分との
混載
リード付部分との混載 避けたい事例 リード付部分との混載 パターン分割による改善事例
シャーシ近辺への
配慮
シャーシ近辺への配慮 避けたい事例 シャーシ近辺への配慮 パターン分割による改善事例
リード付き部品の
後付け
リード付き部品の後付け 避けたい事例 リード付き部品の後付け パターン分割による改善事例
横置き配置
横置き配置 避けたい事例 横置き配置 パターン分割による改善事例

注:横並びに取り付けるコンデンサがランドを共有する場合、レジストによってランドを分離し、はんだ量過多にならないようにしてください。

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