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水晶デバイスとは?その安定性の魅力と注意点

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水晶デバイスは、世の中のすべての電子機器に使われているといっても過言ではありません。 これほどまでに多く使用されている理由は、その周波数の優れた安定性にあります。

優れた周波数の安定性とその背景、及び水晶振動子について簡単にご紹介し、発振に必要なマッチングについてもご説明します。

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水晶の性質

物理現象としての水晶

水晶のX軸に垂直な面を押すことで、表面に + の電荷が発生します。また、水晶表面を引っ張ると - の電荷が発生します。【圧電効果】

水晶のX軸に垂直な面に電界を与えると、水晶が縮んだり伸びたりします。【逆圧電効果】

水晶表面に + または - の電界を交互に加えることにより、水晶に繰り返し伸び縮みが発生します。
水晶振動子はこの機械的変化を利用しています。

 

ワンポイント用語解説ワンポイント用語解説

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水晶とは?
石英という鉱物が六角柱状に結晶化したもので、無色透明です。水晶は、圧力が加わると電気が発生するという性質(圧電効果)を持っています。

圧電効果
逆圧電効果
水晶振動子に利用

振動と発振

発生した水晶の機械的振動は、エネルギーの消費により徐々に減少します。

そこで、外部からエネルギーを注入し、水晶の機械的振動を一定の振幅/一定の周波数で持続させます。それを発振と呼びます。

 

増幅回路の出力の一部を入力に戻す(帰還させる)ことにより、規則的な電圧振動を持続させることが出来ます。これを発振回路といい、この回路の中に水晶振動子を入れて発振回路を形成したものが水晶発振回路です。

エネルギーの減少
発振
回路

水晶デバイスの特長と注意点

水晶デバイスは

  1. 振動時のエネルギーの損失が少ない
  2. 温度による周波数変動が少ない
  3. 長期的な周波数変動が少ない

これらの特長から、正確性を求められる用途に使用されます。

例:移動体通信機器(スマートフォン、ウェアラブルデバイス、ノートパソコンなど)、無線LAN、基地局、車載機器、産業機器など。

 

水晶振動子は右図のような抵抗(R1)、コンデンサ(C0, C1)、コイル(L1)などから構成されます。これは周波数や水晶素板の大きさなどによりそれぞれ異なります。
発振させるためにはこの水晶の持っているこれら定数と図の発振回路のAMP(増幅器)とRf(フィードバック抵抗値)、Rd(電源制限抵抗)、Cd,Cg(外付け容量)を合わせる、すなわちマッチングさせる必要があります。この作業を怠ると周波数がずれたり、発振が止まってしまうことがあり製品に大きな障害を及ぼします。
「マッチング」は水晶を扱う上でとても重要な作業なのです。

京セラはこの作業をお手伝いします。

回路マッチングサービス

水晶振動子の図