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コネクタ

インシュレータの話~コネクタの豆知識 vol.3~

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コネクタを構成する部品の一つであるインシュレータと、その材料についてご説明します。

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インシュレータとその材料について

インシュレータとは、コネクタ全体を形成する絶縁体です。コンタクト(導線)を保護するための部品でもあります。
主に樹脂を使用し、専用の金型に入れて作られます。チョコレートを溶かし、型に入れて形を作るようなイメージです。

インシュレータ製造方法

インシュレータで使用される樹脂の種類

材料として使用される樹脂にはたくさんの種類があります。
大きく分けると熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂があり、コネクタは熱可塑性樹脂のエンジニアプラスチック(エンプラ)を使用します。
エンジニアプラスチックにはスーパーエンプラと汎用エンプラの2種類がありますが、昨今、コネクタは表面実装(SMT)タイプが増えており、①耐熱性 ②強度 ③耐薬品性の3つの機能に優れているスーパーエンプラを主に使用しております。

 

ワンポイント用語解説ワンポイント用語解説

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エンプラとは?
エンジニアリング・プラスチックの略。強度に優れ、耐熱性を持った高機能なプラスチック。

 

樹脂の種類

コネクタでよく使用されるエンプラの種類

  名称 説明
スーパーエンプラ LCP 液晶ポリマー 耐熱性に優れ、狭い隙間にも樹脂が流れやすいため、複雑な形状のインシュレータの成形に向いています。その他、剛性・弾性・耐薬品性・寸法安定性などコネクタに必要とされる特性においてどれも高水準の性質を持っていますが、他の樹脂と比較し高価です。
PPS ポリフェニレンサルファイド 耐熱性に優れ、LCP同様流れが良く複雑な形状でも樹脂を流すことができる性質をもっています。また、難燃性、機械特性、寸法安定性、耐薬品性に優れており、非常に硬いといった特徴があります。
PA ポリアミド(ナイロン) 耐熱性、靭性に優れていますが、水分を吸収しやすい性質をもっています。LCPやPPS同様複雑な形状にも対応できますが、狭い隙間にはうまく樹脂が入り込まないため、比較的簡単な形状の部品に用いられます。
汎用エンプラ PBT ポリブチレンテレフタレート リフロー耐熱が必要ないDIPタイプなど比較的大きいインシュレータを作る際に用いられます。ガラス強化のPBTは耐熱性や強度が高いですが、ガラスがない場合、耐熱性が若干低くなってしまいます。 値段はLCPの約半分であり、安価です。

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理解度確認クイズ

Q1. インシュレータで使用される樹脂の種類は沢山ありますが、大きく分けると熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分かれます。
コネクタはどちらの樹脂を使用するでしょうか。

①熱可塑性樹脂 ②熱硬化性樹脂

Q2. コネクタでよく使われるエンプラのうち、違うものはどれでしょう。

①液晶ポリマー ②ポリプロピレン ③ポリアミド ④ポリブチレンテレフタレート

 

答え
  • A1. ①  A2. ②:ポリプロピレンはPPとも呼ばれ、家庭用品や雑貨、包装材など、日常生活の中で多く使われています。

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コネクタの豆知識 記事一覧

vol.1 コネクタとは?

vol.2 用語から学ぶ

vol.3 インシュレータの話

vol.4 コンタクト(端子)の話

vol.5 評価試験の話(基礎編)

vol.6 評価試験の話(特別編)

vol.7 京セラ製FPC/FFC用コネクタの歴史

vol.8 FPC/FFC用コネクタの進化

vol.9 基板対基板コネクタの基礎知識

vol.10 基板対基板コネクタをもっと知ろう ~様々な特長~

 

関連リンク

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